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ほとんどのドッグフードは 手に取ってみると油っぽい感じがします。
油を使用する目的は 「食い付きを良くするため」です。
一体どんな油なのでしょうか？
私たちが日常使用している サラダ油や穀物油に対して、ワンコたちは見向きもしないと思います。
一般的なドッグフードが必要としているのは、「ワンコたちの食欲を強力にそそる油」なのです。
そして実際に使用されているのが、「動物性油脂」と呼ばれるものです。
ドッグフードの原材料には、「鶏脂」「○○油脂」「家禽油脂」「○○脂」などと記載されています。
これら動物から抽出した油脂を総称して 「動物性油脂」と呼んでいます。
これらの油脂は 私たちが食べている「お肉」から抽出された油脂ではなく、
食べることの出来ない肉（食肉に使用される動物以外の肉も含まれる）や器官などを高温で煮込んだ際に出る油脂です。
この 「動物性油脂」がワンコたちの食欲を「強力にそそる」のです。
「動物性油脂」が入っていれば、どんなものでも食べてしまうほどの強力な引力を持っています。
（それがたとえ 廃棄物のようなものであったとしても）
この「動物性油脂」がドッグフードの食い付きを左右する、重要な要素なのです。
一般的なドッグフードにとっては 切っても切り離せない存在なのです。
「動物性油脂」は お肉のようなニオイを持ち、ワンコの食欲を強力にそそるエキスのようなものですが、
お肉ほどのコストは掛かりません。
抽出する作業や設備の費用を除いて考えれば、コストはほとんどゼロに近いでしょう。
ドッグフードメーカーにしてみれば こんなに安くてありがたい材料はないでしょう。
なにしろ それさえ混ぜていれば、ワンコは何でもよろこんで食べてくれるのですから。
しかし 「動物性油脂」には重大な欠点があります。
それは 非常に腐りやすい（あるいはすでに腐っている場合もある）ということ。
酸化・劣化が非常に早いため、大量の酸化防止剤・防腐剤・保存料が大量に投入されています。
ドッグフードの添加物は大きな問題として取り上げられていますが、
多くの飼い主様たちが敬遠する、「添加物・酸化防止剤・化学物質」は、
お肉や野菜など 原材料が悪くならないように入れられているのではなく、
この 「”食いつかせるため”の動物性油脂」が 腐らないように入れられているのです。
「添加物・酸化防止剤・保存料」は、主にこの「動物性油脂」の防腐として使われるので、
あらかじめ 「動物性油脂」に添加されている、つまり混ぜ合わせられています。
ドッグフードの原材料の表記内容は、最終工程で入れたもの、つまり最後に「混ぜる」作業の履歴です。
最終工程以前の段階で 混ぜ合わされたものに関しては 表記しなくても良いという規定になっています。
「動物性油脂」や「○○脂」と表示をしているドッグフードもありますが、
「油脂」の存在さえ 記載していないドッグフードも多く見受けられます。
これが ドッグフードを「無添加・無着色」などと偽装できる 抜け道なのです。
これらを意図的に行っているのが、一般的なドッグフードだと思います。
数時間の乾燥の工程を経たにもかかわらず、これだけの油分が含まれているのは、
乾燥前の段階で、大量の油脂が混ぜ合わせられている証しだと思います。
お水にフードを浮かべるだけで これだけのことが明らかになります。
カンタンな実験ですので、お家でお試し頂ければ幸いです。
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